いとまのはなし。

大学3年生 20才 金儲け学部。「喧騒に暇を、退屈には毒を」「潔癖な感性で何ができる」

具体の針。

連絡

ポケットの中で、3回、スマートフォンが、小刻みに震える。通知が、3件。内容通知はオフだけど、あなたからの連絡だとわかる。

 

近道

真面目に生きすぎている。

人生、いつも近道をしてきた気がする。

ここなら入れそう。そうやって高校も大学も入った。頑張らなきゃいけない。そう思ってゼミをしている。

女や酒に溺れたり、バイトにうつつを抜かして単位を落としたり、バンドに入れ込んだりしたわけじゃない。

ただ真面目に学校に通って、真面目に勉強をして、真面目に単位を取った。友達は少ないなりに、彼女はいたから、遊ぶためのお金を賄うために、バイトをした。

なんの遠回りもない、ただの、真面目で、おとなしい、大学生。

将来のため、今を頑張っている、真面目な、大学生。

恋人に困ることはないだろう。彼氏でいること、は、おれの得意なことらしい。

息を吸うように、相手のやってほしいことや、いってほしいことを、できる。

わざとじゃない、そうしてしまう。そうせざるを得ない。自分には何もない、そうおもうから。

 

具体抽象、帰納演繹、針。

体系だった知識よりも、ひとつひとつの具体的な表現を身体に馴染ませたい。

抽象ののっぺりした地平に乗るだけなのは、ちっとも刺激がない。

針のうえを危なっかしくわたり歩く。あーと。人文。