はやてのぶろぐやな。

関西在住の大学生のクソ日記。

「ほかの人がそうしてるから」ってだけで、俺は人間を殺せる。

 大学二年目夏休み後半戦。特にやることもないので、映画でも見ようとアマゾンプライムの映画を物色。星5以上の作品だけウォッチリストにぶっこんで、かたっぱしから見てます。

 その中で、この映画を見つけました。

 ヒトラーに関しては、ドイツ、ナチ、ポーランド併合、第二次大戦、ホロコースト、みたいな世界史程度の知識しかなく、「えー、戦争映画かよー。暗そうやなぁ。」なんて思ったんですが、アマゾンの評価もよかったし、何より他にすることもないので、見てみました。 

 

 

 この映画はドイツの降伏直前に、ヒトラーが自殺するまでの12日間を描いたもので、ナチが台頭していく様子や、ヒトラーのカリスマ性を表す様な描写はありません。ジリ貧の中での、ヒトラーをはじめとするドイツの人の様子が生々しく描かれていました。

 

 もちろん、この映画の全てが事実ではないだろうし、多少の虚飾はあるのだろうけど、この映画の中で、ヒトラーは史上稀に見る極悪人ではなく、あくまで一人の人間でした。女性や忠誠を誓う部下には優しい、愛犬家のヒステリックおじいちゃんでした。

 周りの人たちも、もう本当に「ただの普通の人」。悪い人とかいない。

 

 戦況が悪化し、追い詰められていく中で、ヒトラーは自らの思想の絶対性を信じて疑わない。その時の状況は、自らの指示に部下が従わなかったからだ。と涙を流し、自分の意見が通らなくなったドイツは終わりだと心の底から嘆く。

 軍人らは、悲惨な戦況を冷めた目線で捉えている。ドイツはもう終わりだと。それでもヒトラーに従う。ヒトラーが狂い始めていると認識しつつも。

 彼らは思考停止している。頭では、どうにもならないと分かっているけど、統帥に従っていればなんとかなる。そう思うしかない状況に追い込まれていた。

 爆撃が始まり、外では街が壊滅しているが、女は今を楽しむために軍人らを誘いパーティを始める。爆発の衝撃でレコードが止まっても音楽を流し直し、パーティを続ける。みんながパーティを楽しむ中で、ある女はこの状況を悪夢だと言って泣き始める。

 

 戦況がこれ以上ないほどに悪化し、ロシア軍がベルリンに侵攻すると、ヒトラーは夫人とともに自殺し、ヒトラーに忠誠を誓った軍人もドイツの降伏ともに自殺する。

 

 この映画を見て思ったのは、登場人物のほとんどが思考停止している。ってこと。

 総統は絶対的に正しい。

 総統は狂っているが、私たちは総統に従うしかない。

 自分たちにはもう、どうすることもできないんだ。

 

 集団心理って怖いっすね。

 「ほかの人がそうしてるから」ってだけで、俺らは人間を殺せる。 

 戦時中は、敵国の人間をみんなが殺している。自国の方針に従わない奴をみんなで袋叩きにしている。それが良しとされる雰囲気。

 そんな状況で、俺は、人殺しはダメだ、って言い続けられる自信がない。もちろん、人は殺したくないし、殺されたくもないです。

 

 手遅れになる前に違和感に気づいて、おかしいことにおかしいとを言わないと、「いつのまにか」取り返しのつかない(本当はそうじゃないが、そう思わざるを得ない)状況に陥ってもおかしくない。

 陳腐な言い方になってしまうけれど、自分の頭で考えて、行動することが本当に大切なことだと改めて思いました。